逃げ切るようにして仕事を終えて、新幹線に飛び乗って東京へ向かい、新大久保の雰囲気に圧倒されながら、24Kの舞台を見に行ってそこはかとなく気まずい思いをして、10年ぶりに食べたネパール料理は案外自分の思い出の味ではなくて、上野公園でマティス展を見て、ゆっくりと横浜に向かい、最高のライブをみて、台風でグチョ濡れになって大阪に帰れなくなって横浜に一泊して、どうしようもない興奮でまたこのブログを更新して、私の気持ちを受け止める場所はどこにもないから、誰も見ていないここをやっぱり感情のゴミ捨て場として利用している。
インターネット、特にソーシャルメディアはばんたん少年団を好きだというにはもう安全な場所ではない。
K-POP好きからは叩かれ、ばんたん好きからも叩かれる危険なワードなのだ。
BTSと言うか防弾と言うかだけでも場とタイミングを間違えれば人格すら否定されるのだ。
誰がどんな権利と思い込みを行使しているのか知らないけれど、インターネットソーシャルメディアの場ではBTSといえば公に馬鹿にしていいものとなってしまったようだ。
(これも私の目に見える範囲だけの話かもしれない。)
((リベラルを自負する最近の別の陣営のインターネット論者からすると、そうらしい))
(((私はラディカル左翼に育てられたし、本当のリベラルがなんなのかを覚えている悲しい生命体なので、現在リベラルを名乗る人を信じたりしない)))
((((2020年以降にリベラルを自負する人にはあまりに知恵がたりない)))
(((((もちろんそれはフラニーが嘆いた知恵ではなく彼女が信じる知恵である)))))
ということで私は今日防弾少年団 aka BTSのメインラッパーにしてコンポーザーを多く努めているSUGA aka Agust D aka ミンユンギの単独公演初日に行ってきた。
正直、何度もやっぱり行くのやめようかなとか、自分がなじまないのじゃないかというくらい気持ちに苛まれて。
場に馴染むためにアミボムだけは事前に購入した。
でも、幸運なことにチケットはあたったしVIP席もあたった。
しかも5列目以内の席だった。
一人で来ている人も多くて、周りの知らない人同士でも話かけあったりソンムルを渡し合っているのに、私には誰も話しかける人はいなくて、うわーやっぱり浮いてるのかなと思いながらサウンドチェックからの1時間半を耐えた。
本当に、ここに来て音楽が鳴るその直前までは、アイドルのライブでどう振る舞うかは、とりあえず周りに様子に合わせてただ決まったリズムでペンライトを振って適当に掛け声かけとけばいいと思ってたし決意をしてました。
でもHaegeumがバンド音を背景に流れて、なんか最高だったのでその瞬間自制心を失って踊りだしてしまったし、ユンギ氏がこっち側ブロックに来るたびにジャンプしてめちゃくちゃヘドバンするきもおばさんになってしまった。
というかもう途中からはユンギ氏を頑張ってみようという気持ちすらなく、天井とかみながらときには目をつぶって踊っている馬鹿なおばさんになってしまった。
横の人が双眼鏡でユンギ氏を探しているのを尻目に。
誰も踊ってないし、あれーペンラって胸の高さまでにしないとおこられるんやったっけとおもいながら両手上げて降ってたバカが私です。
アイドルコンサートマナーうるさ人間がいたらさらされてるかもしれないと思いながら踊ってました。
でも正直踊るには場所が狭すぎました。
なぜなら両サイドの人は踊ってなかったからです。
みんなアミボムよく同じリズムの縦揺れだけで我慢できるな。
people PT2 なんて両手上げて横揺れしたかったぜ私は
あの2010年代前半のフェスにおけるライターつけて揺れるみたいな横揺れをさ!
でも胸の前で横揺れさせるだけで我慢しました!!
ライブに行って踊れないことなんてしょっちゅうあるので、踊らずにいられないライブを見せてくれたミン・ユンギに私は感謝しています。
周りにいた人たちは嫌な気分なのかな、でも私は踊らずにはいられないと罪悪感を抱えていたところに、最後(決めてないMCだったから韓国語だった)私のいたブロックののりが最高でこんなふうに僕のライブを楽しんでくださいと言っていたユンギに救われました。
もしかしたら私より後ろとか、私より高い場所にいた人たちはもっと踊り狂ってたのかもしれない。
もう2023年が半分を過ぎて、10年ぶりくらいにライブに行きまくっているのですが、今年最高のライブはハリー・スタイルズで(ハリーに日本国旗渡したやつは最悪、その瞬間は踊るのをやめた。明らかに10代から20代が多いライブでそんなことするやつがいるんだと思ってその時現実に戻されました)、そのハリー・スタイルズに似たスタイルで公演をやる可能性を考えたといっていたミン・ユンギと共鳴できてよかったです。
というか、ミン・ユンギにハリー・スタイルズなみに観客を踊らせる音楽的なパワーがあると実感できたことが本当に私は嬉しいです。
ロックンロールは悩んだまま私達を踊らせるわけですが、悩みなんかかなぐり捨てて、流れたら踊るしかないだろとさせてしまう音楽がこの世の中にはそんなに多くないんです。
お仕着せの作法に従えないことは彼の音楽における勝利だと私は感じて、もうどうやったってやっていけると実感しました。
何がこんなにうれしいのか、私はアイドルの現場において音楽の力を信じているという趣旨とかそれにプライオリティをおいて自分の行動を正当化する人のことを信じていません。
自分も決してそうじゃない。
なぜならアイドルにはそれ以外の要素が多すぎるから。
でも、純粋な音楽の持つ良さで、自分の決めていた行動を変えられてしまうともうどうしようもなく、脱帽するしかなくて、こんな言葉しか出てこないです。
こんなものを見せられると私はまた悩むしかないのですが、でも彼の音楽がなったらとりあえず人目を憚らず踊り出せるということがどんなに救いになるか、それを本当に踊ることで少しでも今日伝えられたと錯覚できる瞬間があって、本当に最高に幸せでした。
ビール500mL*2本