枯れた中年とひねた少女の物語は皆大好きなんだと思う。
古くはレオンがそうだし、ローガンだってそれに則った物語であった。
二人がお互いに反発し合いながら心を通わす物語、誰もが好きにならずはいられない。そして最後には、おっさんは死ぬ運命にある。なんという約束された結末。それでも涙せずにはいられない。
そこには過去と現在と未来がある。時間という感覚がある。時間には誰もが逆らえない。それを知っているおっさんとおばさんがその物語に涙するのだ。
自分の未来にはこの先何も無いという諦めを知っている大人だけが、少女のために自らの命を投げ出す意味を知っている大人だけが涙を流すのだ。
by夜な夜なエール、エビスビール